法人としての新たな出発
2017年4月3日より京都府臨床心理士会は一般社団法人として,新たなスタートを切りました。
本会は,1993年の設立当初は会員数十名の小さな団体でしたが,現在では会員1100人を超える大きな組織に成長しました。臨床心理士資格は1989年に創設され,以来30年近く,国民の福祉の向上に貢献して来ました。臨床心理士は,人々の「こころ」に関連したさまざまな困り事や問題に対して,主に心理学的な知識と技能に依りつつ,問題解決の道を共に探っていく職能です。カウンセリングや心理療法を個人に対しておこなうばかりでなく,教育,医療・福祉,司法・矯正,産業等の幅広い領域で,こころの健康の増進と問題解決に従事しています。
このように,さまざまな社会的領域の中で活動する臨床心理士が,お互いに研鑽しあうとともに,より意義ある活動を展開するために社会との連携を深め,また現場での臨床心理士の活動を支援するのが,本会の役割です。そして,京都府の臨床心理士会として,京都という地域に密着した活動をおこない情報を発信し,地域に貢献することが,私たちのミッションンです。
そうしたミッションと社会的責任をいっそう確実に果たすべく,このたび京都府臨床心理士会は,一般社団法人となりました。組織としての存立基盤を法的に得ることで,現場で活躍する臨床心理士の丹念な活動をより確実にバックアップするばかりでなく,組織として他機関や行政との協働をいっそう深めて参ります。臨床心理士としての専門的な知識と技能を発揮し,究極には国民一人ひとりの幸福と尊厳に寄与していくことが,私たちの願いであることは,これからも変わりません。これからも本会活動へのご支援のほど,よろしくお願い申し上げます。
2017年4月3日
一般社団法人京都府臨床心理士会会長 大山泰宏